飲みすぎた次の日の話

飲みすぎた次の日は、落ち込む。それはもうとてもとても落ち込んでしまうので目も当てられないほどだと思う。重たい頭を抱えたまんま布団の中で「クソ」と口に出してみたり、「しょうがないか」と言いながら天を仰いでみたり忙しいほどに落ち込む。

知り合って間もない人たちにこの話をすると「君でも落ち込むことがあるんだね」と言うし、かつて俺を通り過ぎた女たちにこの話をすると「ああ、君はそういうところがあるね」と知った口を聞かれるのでどちらにしろ腹が立つ、のでこの話は他人にはあまりしないようにしている。

「当日の酒は人をハイにするが、翌日の酒は人をダウンさせる」と先輩が俺に言い聞かせてくれたのは俺が、夏、飲みすぎて屋外で寝て熱中症になった後だったか。

酒を能動的に飲むようになったのは22歳、就職で東京に出てきてからだと思う。大学時代は車移動も多かったのでそんなに酒を飲んでいなかったような気がするし。22歳、高円寺に住んでいた頃、東京に1人も友達がいない時に、酒を飲むようになったんだろう。

飲みすぎて後悔する次の日はだいたい一人。東京に一人で、何の成長もないことに落ち込んでいるのかしらね。